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【髪が抜ける事と亜鉛との関係】抜け毛を予防する為のポイント

髪の毛はあなたが日々摂取する栄養素から作られています。そのため栄養素が不足すると、健康な髪の毛が作られず、薄毛が進行します。特に亜鉛は髪の毛を作るために必要不可欠な栄養素です。そこで今回の記事では、髪が抜ける原因と亜鉛の関係について説明します。また効果的な亜鉛の摂り方や抜け毛を予防する他の栄養素と運動についても紹介します。栄養素の面から抜け毛を防止したいと…と考えている人は参考にしてみてください。

髪が抜ける原因と亜鉛の働き

女性の髪の毛が抜ける原因は人によって様々です。その中でも以下の3つは髪の毛が抜ける代表的な原因です。

・栄養不足
・血行不良
・ホルモンバランスの乱れ

この中で 亜鉛の不足とかかわりが深いのは「栄養不足による抜け毛」です。そもそも髪の毛はたんぱく質によって作られています。体内にたんぱく質が不足していると、それだけで抜け毛の原因となるのです。しかし、たんぱく質だけがあっても髪の毛は作られません。ここで重要なのが亜鉛なのです。それは亜鉛がたんぱく質の合成を補助する役割をもっているためです。

また亜鉛は人の新陳代謝に必要な酵素を作る成分ともなります。そのため亜鉛が十分に摂取できていると新陳代謝が高まり、新しい髪の毛が生えやすくなるのです。人間の髪の毛は 1日に50~100本抜けます。しかし健康な人はそれを補う量の新しい髪の毛が生えるため、薄毛が進行しないのです。このように亜鉛は新しい髪の毛を作る際に重要な働きをします。

抜け毛予防に理想的な亜鉛の摂り方とは

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015)」によると、 成人男性の亜鉛の推奨摂取量は1日10mg、成人女性は8mg、妊婦は10mg、授乳婦は11mgとされています。以下は亜鉛が多く含まれている食品のまとめです。

食品名 食品100gあたりの含有量(mg)
牡蠣の燻製油漬缶詰 25.4
牡蠣(養殖、水煮)  18.3
小麦はいが 15.9
牡蠣(養殖、生)  14.5
牡蠣(養殖、フライ) 11.9
かつおの塩辛 11.8
パプリカパウダー 10.3
からすみ  9.3
ビーフジャーキー  8.8
スモークレバー  8.7
さば節  8.4
かたくちいわしの田作り 7.9
パン酵母(圧搾)  7.8
かぼちゃ(いり、味付)  7.7
牛ひき肉(焼き)  7.6
輸入牛もも肉(皮下脂肪なし、ゆで) 7.5
パルメザンチーズ 7.3
かたくちいわし(煮干し)  7.2
鯉(養殖、内臓、生)  7.0
ピュアココア  7.0

参照:食品成分データベース

以上のように 亜鉛は牡蠣、牛肉、青魚などに多く含まれています。しかし、これらを毎日摂取するのは実質的に難しいでしょう。そこで毎日、推奨摂取量の亜鉛を継続的に摂取していくためには、食事からの摂取を基本としつつも足りない部分は亜鉛サプリ を利用するという方法があります。そうすることで、食事メニューに過度の制限を設けることなく亜鉛を摂取することができます。

抜け毛予防に亜鉛サプリをどう使う?

サプリメントを使って亜鉛を補う場合、これ以上は摂取すべきでないという耐容上限量 に注意する必要があります。 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015)」によると、成人男性であれば亜鉛の耐容上限量は40~45g、成人女性は35gです。

つまり具体的な方法としては、亜鉛サプリを利用して亜鉛を毎日5~10mg摂取しましょう。ただし、上記の表にある亜鉛の含有量が多い食品を食べた際はサプリメントを飲まないようにします。この方法で毎日の推奨摂取量を満たすことができ、かつ摂取量を耐容上限量の中におさめることができます

仮に亜鉛を過剰摂取してしまうと、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢などという消化器症状が現れる事があります。 また、 長期にわたって亜鉛を過剰摂取した場合、身体の免疫機能かが落ちる、善玉コレステロールが減少する、銅の吸収障害から銅欠乏症(貧血やしびれを代表とする神経障害など)を起こす事があります。

1種類のサプリメントで亜鉛の過剰摂取となることはありませんが、複数のサプリメントを飲んでいる場合は注意が必要です。 サプリメントの多くは複数の栄養素を同時に摂取することができる形で作られています。そのため複数のサプリメントを飲む場合は、亜鉛の含有量を計算し、上述した耐容上限量を超えないように注意してください。

抜け毛予防に必要な栄養素とは?

ここまで解説したように亜鉛は新しい髪の毛を作る際に重要な栄養素であり、不足することで抜け毛が進行する恐れがあります。しかし抜け毛を防ぐ効果が期待できる栄養素は亜鉛以外にもあります。複数の栄養素をバランスよく摂取することで、抜け毛を予防し、新しい髪の毛が生えやすい環境を作ることができるのです。以下では、抜け毛の予防に効果的な栄養素の一覧です。

栄養素
たんぱく質・・・・・ 豚肉、たまご、とびうお(煮干し)、大豆など
ビタミンA・・・・・ スモークレバー、あん肝、あゆ、うなぎなど
ビタミンB群・・・・ 豚ひれ肉、小麦はいが、まいたけ、豚もも肉など
ビタミンE・・・・・ アーモンド、煎茶、かぼちゃ、ひまわり油など
参照:食品成分データベース

髪の毛はケラチンでできていますが、たんぱく質はケラチンのもととなります。 そのため、たんぱく質の不足はそのまま髪の毛の材料不足です。たんぱく質は肉、魚介または卵から摂取しやすいので、日常的に摂ることは決して難しくありません。しかしダイエットをしている女性はたんぱく質不足におちいる傾向があるため注意が必要です。

ビタミンAは抗酸化作用 を持っています。そのため 頭皮や髪の毛を生やす役割を持つ毛母細胞を健康に保つ役割が期待できます。特に毛母細胞の活動の低下は、新しい髪の毛が生える量に直接関係するため日頃からビタミンAの摂取を心がける必要があるでしょう。

ビタミンB群は細胞の代謝を促します。 髪の毛は一定のサイクルの中で抜けては、新しく生えることを繰り返しています。そのため 細胞の代謝を活発化させることは適切なサイクルをつくり、新しい髪の毛を生やすことに繋がります。

前述したとおり血行不良も抜け毛の大きな原因です。血液は全身に酸素と栄養素を運ぶ役割を持つため、血液の流れが悪くなると頭皮に必要な栄養素が届かなくなるためです。そこで血行を促進する働きを持つビタミンE が必要なのです。

これらの栄養素は満遍なくバランスよく摂る必要があります。そうすることで、抜け毛を防ぎ、新しい髪の毛が生えやすい健康な頭皮を作ることができます。

抜け毛を予防する為の生活習慣改善法

ここまで亜鉛を中心に抜け毛を防ぎ、新しい髪の毛を生やすことに繋がる栄養素を紹介してきました。しかし、いくら髪の毛に良い栄養素を摂っても、その他の部分で髪の毛に悪い生活習慣を続けていたのでは 抜け毛は止まりません。

摂取する栄養素のバランスを含めて、多方面から生活習慣を整えることが健康な髪づくりの基本です。以下では、抜け毛の予防に効果的な2つの生活習慣の改善方法を紹介します。

抜け毛を予防する為の運動習慣

あなたは運動の習慣がありますか?忙しく働いていると、なかなか運動の習慣を持つことができないのが素直なところでしょう。しかしデスクワークに従事しているような人は慢性的な運動不足の状態にあることも少なくありません。そして運動不足は全身の血行を悪くすることに繋がり、 頭皮の環境を悪化させる恐れがあります。

特に下半身の筋肉は大切です。太ももの筋肉とお尻の筋肉は全身の筋肉の中でも大きなものなので、それらを鍛えることで全身の血流が改善されます。血液は心臓から下半身に送り出されますが、太ももとお尻の筋肉の収縮は心臓から送られてきた血液を再び心臓へと戻す働きを持つのです。そのためこれらの筋肉は第二の心臓とも呼ばれています。太ももとお尻を鍛えるためには以下のスクワットが効果的です。

1.足を肩幅より少し広めに開いて立つ
2.両手を真っ直ぐ前に伸ばす
3.そのまま腰を真っ直ぐ落とし、膝を90度近くまで曲げる
4.3の際、つま先より前に膝が出ないように注意する
5.10回を1セットとして、2セット行う

抜け毛を予防する為の睡眠習慣

健康な髪の毛を生やすためには良質な睡眠をとることも欠かせません。なぜならば、新しい髪の毛の成長のためには睡眠中に分泌される成長ホルモンが必要であるためです。この成長ホルモンは22時から午前2時の間に最も多く分泌されます。

つまり夜更かしをしていると、成長ホルモンの分泌が十分になされないまま古い髪の毛がどんどん抜けていくのです。そのため夜更かしの習慣がある場合は、朝方の生活に切り替え、夜は22時頃には眠りにつく事が望ましいと言えます。

まとめ

今回の記事では、亜鉛と抜け毛の関係について説明しました。以下は主なポイントのおさらいです。

・亜鉛はたんぱく質の合成に必要で、新陳代謝を促す役割を持つ
・成人女性の1日における亜鉛の推奨摂取量は7mg
・亜鉛は過剰摂取に注意しつつ毎日サプリで5~10mgを摂取するよう心がける
・たんぱく質、ビタミンA、ビタミンB群およびビタミンEの摂取も忘れずに
・下半身の筋肉を鍛えることと22時には眠りにつく習慣は抜け毛の予防に効果的

亜鉛は意識してとることをしないと、日々の中で不足しがちな栄養素です。しかし牡蠣やレバーを日常的に摂取するのは難しいでしょう。そこでサプリで亜鉛を補うのが効率的なのです。また髪の毛に良い栄養素を満遍なくとったことを無駄にしないためにも、運動と睡眠には日頃から気を付けてください。そうすることで抜け毛を防ぎ、健康な新しい髪の毛を生やすことができるでしょう。