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アトピーで髪が抜けるって本当!?アトピーとの付き合い方、ヘアケア特集

アトピー性皮膚炎では慢性的なかゆみや発疹といった症状が見られます。もともと気管支喘息、アレルギー性鼻炎などを持っている人は、アトピー性皮膚炎になりやすいために注意したいところです。アトピーで悩まされている人が薄毛になってきた場合、アトピーと関係あるのか気になりませんか?今回の記事ではアトピーと禿げの関係、治療法や費用、ヘアケア法など、様々な点について解説していきます。頭がかゆい、頭の皮膚に炎症が見られる人も参考にしてみて下さい。

アトピーがあると髪が抜ける?

まずはアトピーと禿げの関係についての解説です。 アトピー性皮膚炎はバリア機能の低下、アレルギー反応などに原因があると考えられています。バリア機能には、外部から受ける刺激や乾燥から皮膚を守る働きがあります。しかし、アトピーによる痒みで頭皮を掻きむしると、頭皮に傷が付きますよね?これはバリア機能を壊す行為です。

傷が治る時にはかさぶたができますが、かさぶたを剥がすと髪も一緒に抜けてしまいかねません。かさぶた部分に生えている髪が充分に成長する前に抜けてしまうのです。正常な頭皮であれば、かさぶたを剥がした後であっても、また髪が生えてくるために問題ありません。しかし、アトピーによって頭皮に異常が起きている場合は注意が必要です。

頭皮が痒くても、なるべく我慢したいところです。しかし、痒みを我慢するとイライラが増しますよね!?イライラによるストレスは血管を収縮させるため、頭皮に血行不良が起きることがあります。髪を成長させるのに大切な栄養が不足し、禿げを進ませる要因になってしまうのです。

上記のようにアトピーはいくつかの要因が重なって、髪が抜けてしまうことがあります。アトピーで痒い→掻く→浸出液や血が出る→固まる→剥がす→これの繰り返しの人は禿げに注意したほうが良いでしょう。

髪が抜ける原因、代表的な脱毛症について

脱毛症は髪が抜ける原因となりますが、アトピーが原因となる脱毛症もあるのかどうか気になりませんか?代表的な脱毛症となっているのが、
壮年性脱毛症
円形脱毛症 です。30代、40代、50代の人に良く見られるのが壮年性脱毛症となっています。

壮年性脱毛症は遺伝や男性ホルモンなどが原因 となっており、アトピーとは殆ど関係ありません。しかし、もともとアトピー体質の人が壮年性脱毛症になった場合、健康な頭皮の人より禿げが進みやすいでしょう。

年齢や性別問わずに見られるのが円形脱毛症 です。円形脱毛症では、髪が10円玉ほどの大きさで抜けてしまうことが多いです。症状の重い人は全ての髪が抜けてしまう、他の体毛まで抜けてしまうことがあります。

円形脱毛症の原因となっているのが、人が本来持っている免疫の異常 です。免疫に異常が発生し、毛包(髪を作る)を攻撃するようになります。特にアトピー体質の人は円形脱毛症になりやすいために要注意です。

髪が抜けるのを予防する!アトピーとの付き合い方

アトピーによる禿げは、アトピーの症状と禿げの症状と両方に悩まされるため深刻になります。そこでアトピーと抜け毛に悩まされている友人に、アトピーとの上手な付き合い方について聞いてみました。

主に次のような付き合い方があるとのことです。
 頭皮への保湿
 食生活の改善
 室内環境の改善
それぞれの付き合い方について詳しくは次をご覧下さい。

頭皮への保湿

「アトピーになると頭皮が乾燥しやすいため、日頃からの保湿が大切。」「特に仕事先から帰宅後の風呂上りは頭皮が乾燥しやすいため、ワセリンを頭皮に塗っている。」「 頭皮に炎症が見られる時でもワセリンなら使える ために便利。」「ワセリンは頭皮を保護し、乾燥から守る作用 がある成分で、ドラッグストアでも簡単に入手できる。」とのことです。

食生活の改善

アトピー=食物アレルギーではないものの、関係性を調べる研究が進んでいます。
参照:『アトピー性皮膚炎 食物アレルギーと関連研究』

乳製品にアレルギーを持っている友人は、牛乳やヨーグルトなどを避ける食生活を送っているとのことです。「牛乳やヨーグルトは好物だけど、アレルギーが出るからしょうがない…。」と言っていました。

人によって食物アレルギーのタイプが次のように異なります。
 即時型アレルギー(すぐにアレルギー症状が出る)
 遅延型アレルギー(半日から数日ほどでアレルギー症状が出る)

好物なのに食物アレルギーが出る人に多いのが、遅延型アレルギーです。アレルギー症状が出るまでが遅いため、注意したほうが良いでしょう。
参照:『遅延型フードアレルギー(食物アレルギー)とは』

アレルギー反応を起こさない為には、反応する食品を避けるという食生活の改善が必要になります。ただし、食べられない食品が増えると栄養が偏りがちです。代替え商品を摂取するなど栄養バランスの取れた食生活を心がける必要があります。

室内環境の改善

ダニやカビはアトピーの症状を悪化させることがあります。そこで友人は室内環境の改善(室内の掃除/室内の換気など)も行っているとのことです。一般的に知られている様に、ほうきなどでほこりを舞い上げるのではなく、掃除機で吸い込む、クイックルワイパーで拭き取るという掃除法が効果的です。

夏場、冬場の注意としてエアコンの風があります。エアコンのスイッチを入れると、くしゃみが出ることはありませんか?エアコンの内部にはホコリの他、ダニやカビも入り込みやすいので注意して下さい。梅雨の時期が来たらエアコンを掃除するのが理想的ですが、自分では無理な時はハウスクリーニング業者を利用しても良いでしょう。

アトピーが原因で髪が抜ける場合の治療法と費用

アトピーが原因で髪が抜け始めたら、早めに治療を受けたいところです。しかし、どんな治療法があるのか分かり難いですよね?そこで皮膚科クリニックにてアトピーが原因で髪が抜ける場合の治療法について質問してみました。費用がどの位かかるのか、気になる人も参考にしてみて下さい。

アトピーには外用薬が有効

皮膚科クリニックによると、「アトピーを治すために大切なのが薬。」とのことです。「主にステロイド(免疫や炎症を抑える効果)、免疫抑制剤(免疫を抑える効果)を持つ外用薬が有効です。」「ステロイドを長期間使用すると副作用が出やすいですが、免疫抑制剤であれば副作用は少ない。」と言っていました。

「その他にも皮膚を保護する軟膏、クリーム、ローションも効果的です。」「アトピーで痒い→掻くという人には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が有効。」「アトピーの症状さえ緩和すれば、抜け毛も緩和する可能性がある。」とのことです。

費用の目安はどの位?

皮膚科クリニックによると、「気になる費用は症状によって異なりますが、1か月1万円から3万5,000円ほどが目安。」「その他、アトピーで痒い→掻くという人でステロイドの効果が出ない場合、ステロイド内服薬が必要なことがあります。」

デュピクセントという新薬は高い効果が期待できる代わりに、薬代が高いです。」「デュピクセントは保険が使えますが、3割負担でも2万5,000円 は見ておいて下さい。」と言っていました。

円形脱毛症にはステロイドや紫外線照射療法、局所免疫療法などの治療法があります。」「どれも治療法によって費用が異なる上に検査費用もあるため、費用の細かい部分はカウンセリング時に相談して下さい。」とのことです。

髪が抜けるのを防ぐアトピーさんのヘアケア法

先ほどの友人にヘアケア法についても聞いてみました。髪が抜けるのを防ぎたいというアトピーさんは、先に進んでみて下さい。友人によると、「市販されているシャンプーでは、頭皮に刺激があった。 」「市販シャンプーの多くで洗浄力が強く、頭皮に刺激を与えやすい高級アルコール界面活性剤を配合している。」

そこで友人は、「アトピーにも使えるアミノ酸シャンプーを使用している。」とのことです。「アミノ酸シャンプーなら洗浄力がマイルドのため、頭皮への刺激が少ない。」と言っていました。

その他、「シャンプーは1日1回ではなく、2日1回のペースで。」「シャンプーする前に湯シャン(シャンプーを使用せず、ぬるま湯で髪や頭皮を洗い流す)すると良い。」「シャンプーに含まれる添加物も頭皮に刺激を与えやすいために注意が必要。」とのことです。

次のような添加物を配合していないアミノ酸シャンプーを選びましょう。
●合成香料 ●合成着色料 ●アルコール ●シリコン ●合成保存料 ●鉱物油 ●紫外線吸収剤 ●合成防腐剤 ●合成ポリマー ●石油系界面活性剤
 

アトピーで抜けてしまった髪を生やすなら育毛剤

友人にアトピーで抜けてしまった髪を戻すには、どうしたら良いのかも質問してみました。「そんな時は育毛剤を使用すると良い。」とのことです。育毛剤には次のように様々な成分が配合されています。
頭皮の炎症を抑える成分
 血行を改善させる成分
 頭皮環境を改善させる成分
 殺菌作用のある成分
 頭皮に栄養を与える成分など

友人によると、「植物由来成分、アミノ酸由来成分 中心でアトピーでも使える育毛剤が良い。」「ただし、アトピーの治療を受けている場合は育毛剤を使用しても大丈夫かどうか、医師に相談したほうが良い。」とのことです。

まとめ

今回の記事ではアトピーで髪が抜けるのか、アトピーとの付き合い方、治療法や費用などについて解説してきました。大切なポイントだけまとめると次のようになります。

 髪が抜ける原因の一つにアトピーがある
 アトピー体質の人は頭皮への保湿、食生活の改善、室内環境の改善といった付き合い方がある
 アトピーには外用薬で症状を緩和する方法がある
 アトピー体質の人はアミノ酸シャンプーでヘアケアしよう
 アトピーで抜けた髪を生やすなら育毛剤を使用しよう
アトピー体質の人でも、根気よく続ければ症状の緩和が期待できます。諦めずにアトピーとの付き合い方、アトピー治療、ヘアケア法などを続けて下さいね。