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男性の抜け毛にイソフラボンの効果!?納豆生活で検証

抜け毛対策といえば必ず言われるイソフラボン、中でも納豆が良いと言われます。イソフラボンが良いと言われる理由は、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをするからですが、イソフラボン含有率は大豆が一番です。なのに、なぜ納豆なのか?そんな疑問がわいてきたので、抜け毛に対するイソフラボンの効果を考えながら、納豆が推奨される訳をひも解いていきたいと思います。

女性ホルモンの代用!?イソフラボンとは

厚生労働省のサイトでは、『大豆イソフラボンアグリコンが女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをする』と記載されています。大豆イソフラボンは糖が結合した構造で、その糖が外れたものが大豆イソフラボンアグリコンという事です。

また、農林水産省のサイトでは大豆イソフラボンは『植物性エストロゲンの一つ』と表現しています。大豆イソフラボンがエストロゲン受容体と結合する事で作用を発揮するとの事。これは実験についての記載ですが、『人にも同様の作用をもたらすと推測される』とも記載されています。

では、エストロゲンの働きとは何でしょうか?女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあり、丸みを帯びた女性らしい身体を作るのはエストロゲンです。プロゲステロンは主に妊娠の維持としての働きを担います。

イソフラボンが抜け毛にもたらす効果

では、このエストロゲンが髪の毛とどう関係があるのか?ここからは植物性エストロゲンと言われるイソフラボンと頭皮、髪の毛の関係を見ていきましょう。

エストロゲンは肌を潤しつやつやにします。これは頭皮においても同様です。そして髪の毛にハリやコシを与え、髪の成長を促します。また、AGA(男性型脱毛症)の原因物質を抑制する働きがあると言われています。

その為、エストロゲンを増やせば抜け毛、薄毛を改善出来るのではないかという考えに及ぶという訳です。ならば、エストロゲンを直接増やす方法はないのか?と思いますよね。もちろん、ホルモン補充療法がありますので出来なくはありません。ただし、内服や注射でエストロゲンを身体に取り込むと副作用が出現する可能性があります。

ホルモン補充療法というのは、更年期障害などエストロゲンが減少する事で出てくる症状に対し行うものです。特に男性が女性ホルモンを人工的に増やすと体の女性化、性欲減退など男性機能の低下、精神不安定、うつなどが心配になりますのでお勧めは出来ません。

その点、植物性エストロゲンと言われる大豆イソフラボンは医薬品の様な副作用の心配がありませんので、安全に、日常的に取り組むにはとても良い方法だと言えます。

抜け毛にイソフラボン!なぜ納豆が推奨されるのか?

食品100g中の大豆イソフラボン(アグリコンとして)の含有量

食品名 含有量 平均含有量
大豆 88.3~207.7 140.4
煮大豆 69.0~74.7 72.1
揚げ大豆  200.7 200.7
豆腐 17.1~24.3 20.3
油揚げ類 28.8~53.4 39.2
納豆 65.6~81.3 73.5
味噌 12.8~81.4 49.7
醤油 1.0~1.7 0.9
豆乳 7.6 ~59.4 24.8

厚生科学研究(生活安全総合研究事業)食品中の植物エストロゲンに関する調査研究(1998)より

上記の表で確認すると大豆の方が納豆よりも大豆イソフラボン含有量が多いと分かります。しかし、薄毛、抜け毛には納豆が定番となっています。なぜなのでしょうか?

そもそも、納豆の原材料は大豆です。では、何が違うのか?いろいろと調べてみた結果、分かった事、それは発酵の力でした。大豆に納豆菌で発酵させた納豆には以下の利点があります。

1、 吸収率が上がる(発酵食品は腸を活性化させる為、栄養価の吸収率が大幅に上がるので効率よく摂取できる)
2、 栄養価が上がる(納豆にはタンパク質、ビタミン、ミネラルと髪の毛に良いとされる栄養素がバランスよく含まれており、発酵する事でこれらの栄養価が上がる)
3、 血行促進作用(納豆のネバネバ成分ナットウキナーゼは血液をサラサラにする働きがあり、血行を促進させる)

髪の毛を成長させる成分とは少し離れますが、お手軽さも納豆が支持される理由の一つと考えられます。納豆は1回分がパック包装されているタイプが多く、添付の調味料を混ぜてそのまま食べる事も出来るので、お料理が苦手な男性でも手軽に食べる事が出来ます。

上記表の大豆は煮大豆になると納豆と含有量はほとんど変わりません。大豆が水分を含み、100グラム中のイソフラボン含有量が減っているという事ですね。つまり、大豆を100g食べるという事はとても大変だという事が分かります。

納豆が髪の毛の成長を促す万能な食材と理屈では分かりましたが、本当に効果が表れるものなのか?とても興味深い疑問です。そこで、実際に納豆生活を試してみましたので報告もかねてご紹介します。

抜け毛にイソフラボン!男性が摂り続けるとどうなる?

私は納豆が苦手な為、今まで我が家の食卓に納豆が出てくることはありませんでした。主人の薄毛改善の為にも、ぜひ取り組んでみたいと思っていたので、丁度いいと考え、今回納豆を買い込みました。

主人が朝から納豆は食べられないというので、夕食時に1~2パック食べる事にしました。どうやら、主人は納豆が好きだった様で好んで食べていました。夕食メニューが1品少なくて済むので私的にも有り難かったです。

この間、シャンプーの変更や育毛剤の使用はありませんので、純粋に納豆だけを普段の生活にプラスした結果です。

写真左(開始前)⇒⇒⇒  写真右(2ヶ月後)

どうでしょうか?写真を見る限りあんまり変わってない様に感じます。多少はましになっているでしょうか?っていう位の変化です。実は写真では分かりませんが、肉眼で見るとちょっと髪が元気になってきた感じを受けます。実はこの後シャンプー剤を変更したので、実施期間2ヶ月での写真ですが、その後も納豆生活は続けています。

正直な感想としては、納豆を食べるだけでは明らかな改善は難しいのではないかと思いました。しかし、今後、育毛剤の使用を検討していますが、育毛剤が頭皮に浸透して効果的に使用する為には、頭皮環境の改善が欠かせないので、今回の納豆生活も意味があったと思っています。

イソフラボン摂取時の注意点

納豆生活中に、主人が「なんか身体がだるくてしんどい」と言う日がありました。ちょっとだるいというレベルのものではなく、とにかく身体が気だるく、一日中寝そべって過ごしていた、何も出来なかったというのです。

元々主人はじっとしているのが苦手で、休みの日は出かける事が多い人です。その日の過ごし方を聞いてみると、納豆を3パック食べたとの事。今回の体のだるさが納豆によるものとは言い切れませんが、もしかしたら、ホルモンバランスを崩した可能性が考えられます。

安全な大豆イソフラボンの一日上限摂取目安量

『(閉経前女性:64 ㎎/日、閉経後女性:74 ㎎/日、男性:76 ㎎/日)を食経験に基づく現時点におけるヒトの安全な大豆イソフラボンの一日上限摂取目安量とする。』これは厚生労働省の食品安全委員会が示している基準です。

大豆イソフラボン摂取による明らかな健康被害は報告されていないそうですが、健康被害の検証もされていないとの事です。つまるところ健康被害があるのか分からないという事です。

納豆は1パック45グラムなので、2パック食べると一日の上限量に近くなります。納豆以外にも煮豆、豆腐、豆乳、油揚げ、みそ、しょうゆ等、普通に生活しているだけでイソフラボンを摂取しているので、納豆は多くても一日2パックまでにしておきましょう。

イソフラボンとカプサイシンは抜け毛予防に最強の組み合わせ

抜け毛予防に、最も効果的な納豆の食べ方があります。それは、カプサイシンと一緒に食べる事です。カプサイシンとは唐辛子ですね。カプサイシンは血管を拡張し循環、代謝を良くします。頭皮の血行が良くなるので、抜け毛予防には最強の組み合わせと言えます。

納豆に直接唐辛子をかけて食べてもいいし、キムチを混ぜて納豆キムチにする方法もあります。おいしく食べる事が出来ますので、ぜひ試してみて下さい。

納豆が抜け毛予防によい食材だと分かりましたが、私の様に納豆が苦手な人はどうすればいいのか?そういう場合は、腸を活性化させると吸収率が上がりますので、ヨーグルトなど発酵食品を食べるという事で代用が出来ます。

大豆製品全般が苦手という人もいるでしょう。そういう場合は、イソフラボンのサプリメントもありますので、無理のない範囲で自分の出来る方法を取り入れてみましょう。

まとめ

今回は抜け毛、薄毛とイソフラボンについて考えてみました。以下要点をまとめます。
●大豆イソフラボンは植物性エストロゲンと呼ばれ、女性ホルモンと似た働きをする。
●大豆イソフラボンは頭皮を潤し、髪にハリやコシを与え、髪の成長を促す。
●抜け毛予防として最も効果的にイソフラボンを取り入れられる食材は納豆である。
●納豆摂取時は一日上限量に注意し、一日2パックまでとする。
●抜け毛予防にはイソフラボンとカプサイシンが最強の組み合わせである。

納豆を食べ続けるだけでは、そんなに劇的な変化は期待できないかもしれません。しかし、新しく生えてきた髪の毛を正常に育てる事が、薄毛、抜け毛の改善になります。髪の毛を育てる為には頭皮環境を整える事がとても重要になってきます。継続は力なりと言います。手軽に続けられる納豆生活、あなたも試してみてはいかがでしょうか?