秋は抜け毛の季節！？抜け毛の増える時期にやるべき事

急に抜け毛が増えてしまうと、とても心配になります。「ストレスのせいなのか？」「それともほかに原因があるのか？」そうやって悩むことが、さらにストレスの元になってしまいます。そこで今回は、秋に抜け毛が増えてしまう現象を中心に、時期的な抜け毛について詳しく見ていきます。これを読んで、急な抜け毛に関する悩みを解消していきましょう。

抜け毛が増える時期があるのはどうして？

まずは「ヘアサイクル」について理解を深めよう

抜け毛の量が季節によって変動するのは、ごく自然なことです。具体的に言うと、抜け毛の量がもっとも増える季節は秋で、逆に抜け毛がもっとも少なくなる季節は春です。こうした現象が起こる理由を理解するには、まずは髪の毛が生え変わる仕組みについて知っておく必要があります。そこでまず、髪の毛が生え変わる「 ヘアサイクル」という仕組みについて説明します。

一本一本の髪の毛には、寿命があります。「 成長期→退行期→休止期」という過程をたどって、最後には抜けてしまうのです。寿命を終えた髪の毛が抜けた後には、新しい髪の毛が生えてきます。新しい髪の毛も、前の髪の毛と同様に「成長期→退行期→休止期」の過程をたどります。これを繰り返すサイクルのことを「ヘアサイクル」と呼ぶのです。

秋になると「成長期毛」の割合が低下する

この「ヘアサイクル」という仕組みがあるため、頭髪には「成長期毛」「退行期毛」「休止期毛」が混在することになります。 「成長期毛」は全体の8～9割を占めますが、その比率が季節によって変動するのです。春には「成長期毛」が増え、秋には「休止期毛」の割合が増えるため、それだけ抜け毛も増えることになるのです。

季節だけじゃない！人生の中で抜け毛が増える時期とは

強いストレスにさらされる時期にも要注意

秋に抜け毛が増えたとしても、春になれば元に戻ります。こうした時期的な抜け毛が起こる原因は、季節だけに限りません。たとえば一時的なストレスによっても、時期的な抜け毛が起こる場合があります。ストレスによる時期的な抜け毛としては、次のような症状が考えられます。
・皮膚トラブルによる抜け毛（ストレスにより一時的に頭皮の状態が悪化することが原因）
・円形脱毛症による抜け毛（ストレスが引き金となって一時的に円形脱毛症となるのが原因）

したがって、人生の中でも特に強いストレスにさらされる時期には、一時的な抜け毛が起こってしまうおそれがあります。たとえば、受験生が抜け毛に悩む場合です。受験による強いストレスは、頭皮の代謝や免疫機能に悪影響を及ぼすことがあります。その結果、頭皮トラブルや円形脱毛症が起こり、抜け毛に悩むことになるのです。受験が終わると抜け毛の原因であるストレスから解放されるので、症状は次第に改善していきます。

ホルモンバランスが変化する時期にも要注意

例えば、妊娠、出産、更年期など、ホルモンバランスが大きく変化するような時期は人生の中で避けて通れません。この様なホルモンバンスの乱れにより、一時的に抜け毛が増えるという現象が起こります。

男性はみんな心配！AGAと時期的な抜け毛どう判断する？

抜け毛の部位に注目しよう

季節や一時的なストレスが原因となって起こる抜け毛は、時期が過ぎればいずれ治ります。これに対して、男性ホルモンの影響で起こる「 男性型脱毛症（AGA）」は、 一時的な症状ではありません。医療機関での治療など、有効な対策を取らなければ治りません。そのため、AGAと時期的な抜け毛を見分けることは大変重要です。

AGAと時期的な抜け毛は、抜け毛の部位に注目すると区別できます。 AGAの起こる部位は、前頭部と頭頂部に集中しているからです。というのも、男性ホルモンは「アンドロゲン受容体 」と結びつくことで、毛髪の成長を阻害し始めます。そして 「アンドロゲン受容体」は、前頭部と頭頂部に集中して存在しています。つまり男性ホルモンが毛髪の成長を阻害するのは、前頭部と頭頂部に限られるのです。

これに対して、時期的な抜け毛が起こる部位は、前頭部と頭頂部に限られません。したがって、もし抜け毛が後頭部や側頭部で起きていたら、少なくともAGAである可能性は消えます。もっともAGAでないからといって、一時的な症状とは限りません。抜け毛の量が普段の10倍になるなど症状が激しい場合は、重大な疾患が隠れている可能性があります。素人判断はせずに、皮膚科を受診しましょう。

抜け毛の時期にまずやるべきストレスコントロール

規則正しい生活が大切

お医者さんから「時期的な抜け毛なので、そのうち治ります」と言ってもらえれば、ひとまず安心です。あとは少しでも抜け毛の量を減らせるように、 ストレスを上手にコントロール していきましょう。ストレスからのダメージを軽減できれば、体調を良好に保てます。そのことが結果的に、抜け毛の軽減にもつながります。

ストレスをコントロールするには、 規則正しい生活を送ることがもっとも大切です。 生活が不規則だと、メンタルの調子も悪化します。メンタルが健康な場合に比べると、同じ出来事からでもより大きなストレスを感じるようになってしまいます。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事をとり、適度に運動することが大切なのです。

神経質になりすぎない

また、抜け毛を気にしすぎることも良くありません。お医者さんから「そのうち治ります」と言ってもらえたのなら、それを心の底から信じるようにしましょう。「もしかすると抜け毛が治らないかも」と悲観的になっていると、 ストレスのダメージを受けやすい精神状態になってしまうからです。

シャンプー選びに神経質になりすぎるのも、ストレスの元です。お店に行くと 「ノンシリコン」「アルコールフリー」「スカルプシャンプー」といった言葉が踊っていますが、あまり気にする必要はありません。それよりも次の3つの分類から、 頭皮の状態に応じたシャンプー選びをしてください。

・アミノ酸系シャンプー（対象：頭皮が荒れている人、頭皮が乾燥している人）
・高級アルコール系シャンプー（対象：頭皮が健康な人、頭皮が若干脂っぽい人）
・石けん系シャンプー（対象：頭皮が健康な人、頭皮が非常に脂っぽい人）

抜け毛の季節に育毛剤　意味ある？

夏にダメージを受けた頭皮をケアできる

ヘアサイクルの仕組み上、秋に抜け毛が増えるのは仕方のないことです。 秋になって起こる「成長期毛」の減少は、育毛剤を使っても防ぐことができません。もっとも、これはヘアサイクルの仕組みに限っての話です。というのも、秋に抜け毛が増える原因には、 夏の紫外線による頭皮ダメージもあるからです。夏から秋にかけて、 頭皮ケアの一環として育毛剤を使うことには、ちゃんと意味があります。

ちなみにネットで「秋　抜け毛　育毛剤」と検索すると、「 イクオス育毛剤」という商品がヒットします。この育毛剤の商品サイトを見ると、秋の抜け毛について詳しく説明してあります。ということは、秋の抜け毛に特化した育毛剤なのでしょうか？この点をメーカーに直接問い合わせたところ、次のような答えが返ってきました。

・頭皮への負担を最小限に抑えた商品設計になっています。「アルガス2 」など天然由来の有効成分が配合してある一方、界面活性剤 など頭皮の負担になる成分は無添加です。
・頭皮に負担をがかからないので、夏の頭皮ダメージを回復するのに向いています。 そうした観点から「秋の抜け毛対策」ということを広告で打ち出しています。
・秋の抜け毛に特化しているというより、幅広い症状に対応できる商品 と考えてください。皮膚に優しいので、男女を問わず幅広い年齢の方に使っていただけます。

受験生はこうやって抜け毛の時期を乗り切ろう

育毛剤は使わないで

受験には大変強いストレスがかかります。受験のストレスと秋の抜け毛が重なって、急に抜け毛が激しくなってしまうことがあります。こうした場合、どのようなことに気を付けて毎日を過ごせばよいのでしょうか。

まず注意してほしいのが、いくら抜け毛が心配だからといって、 未成年者は安易に育毛剤を使うべきではない ということです。さきほど紹介した「イクオス育毛剤」のメーカーに問い合わせた際にも、「メーカーとして未成年者の使用は推奨していない 」旨の回答が得られました。いまだ成長過程にある頭皮に対して、どのような影響があるのか分からない とのことです。未成年者は育毛剤を使うよりも、まずは皮膚科で診てもらうようにしましょう。

就寝時間を一定に保つ

皮膚科で原因を特定してもらえば、それ以上悩む必要がなくなるのでストレスを軽減できます。あとは十分な睡眠や栄養バランスに気を付けて、規則正しい生活リズムを心がけましょう。受験のストレスに負けない、健康な体づくりを意識してください。

もっとも、受験生であれば勉強時間を確保するために、ある程度睡眠時間を削る必要もあるでしょう。とはいえ、生活リズムがあまりに崩れると、勉強の効率にも悪影響を及ぼします。多少の夜更かしは仕方なくとも、就寝時間を一定に保つなどの工夫をしましょう。決まった時間に寝るために学習を計画的に進めることができれば、勉強自体にも良い影響があるはずです。

まとめ

　
それでは最後に、今回ご紹介した内容をまとめます。

・秋に抜け毛が増えるのは、ヘアサイクルの仕組み上仕方のないこと
・受験など、強いストレスにさらされやすい時期も、抜け毛が増えることがある
・時期的な抜け毛とAGAを見分けるには、抜け毛の部位に注目する
・あまりに不安なら皮膚科を受診する
・ストレスをコントロールするには、生活リズムを整えてストレスに強い体をつくるのが一番
・秋の抜け毛対策には、育毛剤を使った頭皮ケアも有効
・ただし未成年の人は、育毛剤を使わないようにする

世の中には育毛に関する情報があふれていますが、あまり惑わされてしまうとストレスの元になります。いくら抜け毛が心配だからといって、神経質になりすぎても良くありません。規則正しい健康な生活を送ることを第一に考えて、ストレスと上手に付き合っていきましょう。あとは頭皮の状態（乾燥しているか脂っぽいか）に合わせて、シャンプー選びなど適切なケアをすれば大丈夫です。