薄毛治療、行くなら病院?自費、保険適応何が違うの?
あれ?もしかして、生え際後退してる?つむじがヤバイ!と気付き、焦っている人は多いのではないでしょうか?そうです、薄毛は急にやってきます。そして、少しずつ進行していくケースがほとんどです。そんな時、薄毛治療はどうやってするのか?どこに行けばいいのか?と悩むと思います。そんな疑問を解決できる様に、薄毛治療について詳しくご紹介したいと思います。
薄毛治療、病院へ行くなら何科?
病院では病気や怪我などの種類によって行くべき診療科目が変わりますよね?「薄毛治療を受けたいけど何科に行けば良いのか分からない…」という方は多い事でしょうが、そんな時は皮膚科に行って下さい。薄毛の原因は頭皮の中にある事が多いため、薄毛治療は皮膚科で受けられるという事です。
病院の他、美容クリニックやAGAクリニックでも薄毛治療が受けられるのを知っていますか? 美容外科などで薄毛治療が受けられるのが美容クリニックです。AGAクリニックではAGA(男性型脱毛症)を専門的に治療しているため、何科に行けば良いのか迷わずに済みます。
皮膚科?美容外科?AGAクリニック?病院選びのポイント
初めて薄毛治療を受ける方だと病院の選び方に迷いませんか?病院によって治療方法、費用、実績など様々な違いがあるため、あなたの重視する特徴で良く比較検討してみて下さい。
ホームページを開設する病院が増えたため、インターネットとパソコン、スマートフォンがあれば手軽に特徴を比較できるようになりました。比較検討した結果、気になる病院が見つかった時は一度カウンセリングを受けてみて下さい。
病院のカウンセリングでは治療方法、メリットやリスク、費用など様々な説明が受けられます。納得できる説明が受けられる病院であれば、安心感が高まります。カウンセリングに不満を感じた時はそのまま帰宅したほうが良いでしょう。
きめ細やかさで選ぶならクリニック
美容クリニック、AGAクリニックでは薄毛治療薬を処方して終わりではありません。中には生活習慣などの指導も受けられる美容クリニック、AGAクリニックがあります。
薄毛治療中の経過を観察し、患者さんに教える美容クリニック、AGAクリニックもあるため、効果が出ているかどうかも分かりやすいです。美容クリニック、AGAクリニックは病院の皮膚科よりも、きめ細かい薄毛治療が受けられると言えるでしょう。
気になる薄毛治療の費用の違い、やっぱり病院が安い?
薄毛治療を受ける時に一番気になるのが費用ですよね? 病院の皮膚科で受けられる薄毛治療はプロペシア(AGA治療薬)の処方となっています。プロペシアにはAGAの原因となる男性ホルモン(DHT)を抑制する効果があります。病院によって異なりますが、プロペシアの費用は1か月7,500円~1万円ほどです。
プロペシア1日1回1錠与える試験では98%の方にAGAの予防が見られたという結果が出たのを知っていますか?多くの方に効果が出ていますが、プロペシアの効果は100%ではない点には注意が必要です。
『データ参照元:浜松町第一クリニック プロペシア錠の臨床効果のページ』
その他にも注意したいのがプロペシアは女性では使用できない点です。妊娠している女性がプロペシアを使用すると、お腹の中の男児の生殖器に悪影響が出る恐れがあります。
美容クリニック、AGAクリニックでは主に次のような薄毛治療が受けられます。
オリジナル発毛薬
育毛メソセラピー
ハーグ療法
自毛植毛
オリジナル発毛薬の費用は?
クリニックが独自に配合しているのがオリジナル発毛薬です。オリジナル発毛薬の費用は9,000円から2万円ほどが目安となっています。オリジナル発毛薬では様々な有効成分を配合しているため、効果が高くなる分だけ費用も高くなるのが難点です。中には女性用のオリジナル発毛薬を処方するクリニックもあります。
育毛メソセラピーの費用は?
頭皮に育毛成分を直接注入するのが育毛メソセラピーです。 育毛メソセラピーの費用は1回あたり1万8,000円から7万円ほどが目安となっています。
育毛メソセラピーは男性でも女性でも受けられる薄毛治療です。 育毛メソセラピーは産後の女性に多く見られる産後脱毛症にも対応します。ただしクリニックによって費用の幅が大きいため、どんな有効成分を配合しているのか、どんな注入方法なのか、中身も良く比較して下さい。
ハーグ療法の費用は?
幹細胞(同じ細胞を作る働き/違う細胞に分化する働きを持つ)由来の成長因子を頭皮に直接注入しているのがハーグ療法です。 ハーグ療法でも性別関わらずに薄毛治療が受けられます。育毛メソセラピーは治療をストップすると発毛もストップしますが、ハーグ療法は治療ストップ後でも発毛が続く違いがあります。
ただし育毛メソセラピーよりハーグ療法のほうが高めの費用である点には注意。ハーグ療法では1回あたり15万円ほどの費用が目安となります。ハーグ療法では6回1クールが基本となっているため、15万円×6回=90万円の費用は見ておく事が必要です。人によっては6回1クールでは足りない事があるため、さらに費用がかかります。
自毛植毛の費用は?
後頭部に生えている髪の毛を採取し、薄い部分に植毛するのが自毛植毛です。 一度植毛した髪の毛が定着すれば、自然な生え変わりが進んでいきます。しかし自毛植毛では手術が必要なため、高額な費用がかかるのが難点です。
自毛植毛で知られるアイランドタワークリニックでご説明していきましょう。アイランドタワークリニックの場合、自毛植毛の費用は次のような内訳になります。
基本治療費20万円
1グラフト(毛穴単位)あたり1,200円(後頭部の髪の毛を刈り上げるi-Direct)
500グラフトでは80万円、1,000グラフトでは140万円、1,500グラフトでは200万円の費用がかかる計算です。薄毛の症状が進行するほどグラフト数が多くなり、費用が高くなりますのでなるべく早めに治療を受けたほうが良いでしょう。
薄毛治療の費用の比較表
治療名 費用
プロペシア 1か月7,500円
オリジナル発毛薬 1か月9,000円から2万円
育毛メソセラピー 1回あたり1万8,000円から7万円
ハーグ療法 1回あたり15万円
自毛植毛 80万円から200万円
費用の安い病院の皮膚科のほうが良いのか?
費用の安さを重視するなら病院の皮膚科のほうが良いと思いますよね?しかし ハーグ療法や自毛植毛を除き、薄毛治療はストップすると効果もストップするものが多い のです。せっかく効果が出たのに1年で薄毛治療を止めてしまうのでは勿体ないですよね?
1か月7,500円のプロペシアでも1年続ければ9万円の費用がトータルで発生します。そして、プロペシアを10年続けると90万円もの費用がかかるため、ハーグ療法の6回1クール分の費用とほぼ同じになってしまいます。そのため薄毛治療の費用は長い目で見る事が必要です。
薄毛治療で保険適応できる治療ってあるの?
薄毛治療は高額な費用がかかるため、保険が使えたら安くなるのに…と思いませんか?しかし病院で処方される薄毛治療薬の多くは保険が使えません。
クリニックのオリジナル発毛薬、育毛メソセラピー、ハーグ療法、自毛植毛も同様です。基本的には薄毛治療は自費診療となるため、全額自己負担となります。 ではどんな脱毛症でも保険が使えないのかと言われるとそうではありません。
保険が使える円形脱毛症
例えば
円形脱毛症 という10円玉ほどの大きさでハゲてしまう症状では 保険が使えます。円形脱毛症はストレスが原因というイメージがありませんか?しかし
円形脱毛症では自己免疫(身体に侵入した異物を排除する働き)の異常も原因の一つです。
甲状腺は細胞の代謝に役立つホルモンを分泌する器官です。円形脱毛症の患者さんの中には甲状腺疾患が原因となるバセドウ病や橋本病を併発する場合が一部に見られます。バセドウ病や橋本病の併発が見られる円形脱毛症でも保険が使えるのです。
円形脱毛症には重い症状もあり、治療が必要になるために保険が使えます。AGAはただちに治療が必要になる脱毛症ではないため、保険が使えません。ただし円形脱毛症でも保険が使えない治療がある点には注意して下さい。
薄毛治療として保険適応できる育毛剤があるって本当?
産後脱毛症の他、女性の薄毛に多いのが、 びまん性脱毛症 という症状です。びまん性脱毛症に効果が期待できるフロジン外用液という育毛剤 があるのを知っていますか?
フロジン外用液を病院の皮膚科で処方して貰った場合、保険が使えるために3割負担で済みますよ。びまん性脱毛症の他、次のような症状にも使えます。
円形脱毛症
悪性脱毛症(症状の重い円形脱毛症)
壮年性脱毛症(40代~50代以降の男性に見られる脱毛症)
症候性脱毛症(何らかの疾患による脱毛症)
まとめ
ここまで薄毛治療は病院の何科に行けば良いのか、どんな薄毛治療があるのか、費用はどの位が目安なのかなどご紹介してきました。大切なポイントだけまとめると次のようになります。
薄毛治療は病院の皮膚科、美容クリニックの美容外科、AGAクリニックなどで受けられる
AGA治療薬のプロペシアの使用は男性のみ
オリジナル発毛薬、育毛メソセラピー、ハーグ療法、自毛植毛は女性でも受けられる
薄毛治療は保険が使えない自費診療
円形脱毛症では保険が使える
女性に多いびまん性脱毛症でも女性育毛剤保険適応される
薄毛の症状が始まっても、病院で診てもらうとなると抵抗を感じる事はありませんか?しかし勇気を持って来院すれば治る薄毛が多いため、なるべく早めに薄毛治療を受けたほうが良いでしょう。