抜け毛がagaなのかaga以外の原因によるものなのか簡単に見分ける方法
まだ若い20代なのに抜け毛が増えてくると、将来薄毛になると心配になりませんか?若い年代の男性でも薄毛になるのが、agaと呼ばれる男性型脱毛症です。抜け毛のチェックにより、agaなのかどうかある程度判断できます。aga以外の抜け毛の原因についても、解説していくため、抜け毛や薄毛が気になる方は参考にしてみて下さい。
agaと抜け毛を正しく理解しよう
髪の毛の毛根には次のようなヘアサイクルがあるのを知っていますか?
毛母細胞の分裂が活発な「成長期」
毛母細胞の分裂が衰えてくる「退行期」
毛母細胞の分裂が完全に止まる「休止期」
休止期の後には髪が抜けていきますが、これは正常な抜け毛であり、agaではありません。個人差がありますが、日本人の髪の毛は平均10万本あると考えられています。
データ参照1:『日本毛根抜け毛研究会 抜け毛研究データ』
1日100本の抜け毛があっても、全体の髪の毛からみるとわずか0.1%です。抜け毛が1日何本以上からagaという判断は難しいです。しかし、急に抜け毛が増えた状態が1週間以上続く場合は、agaに注意して下さい。
agaを発症すると、ヘアサイクルの「成長期」が短くなります。通常より早く「成長期」が終わり、「退行期」「休止期」が来て、髪の毛が抜けてしまいます。「成長期」に悪影響を与えているのが、男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)です。
男性ホルモンのテストステロンが血液の流れに乗り、頭の毛根に運ばれるとDHTへと変化します。テストステロンは思春期以降に分泌量が増えていくため、10代20代でもagaを発症することがあるのです。
参考データ2:『皮膚科学会ガイドライン 2017年版』
aga以外の抜け毛の原因とは
aga以外にも抜け毛の原因となるのが、 過度なストレスです。髪の毛が成長するには、血液からの栄養と酸素が必要になります。しかし、過度なストレスが続くと 頭皮の血管が収縮し、血行が悪くなるために栄養と酸素が不足してしまうのです。ストレスを溜め込みやすい方は、注意したほうが良いでしょう。
その他にも、無理な食事制限によるダイエットを続けた時にも抜け毛が増えやすいです。ダイエットするには摂取カロリーを控え、消費カロリーを増やすのが一番。しかし、無理な食事制限で摂取カロリーを減らそうとすると、髪の毛の成長に不可欠な栄養が不足し、抜け毛が増えてしまうのです。少し前に食事制限によるダイエットを行ったという方も、注意しましょう。
骨や筋肉などの成長に役立つ成長ホルモンの分泌量が増えるのが就寝時です。成長ホルモンは髪の毛の成長にも役立っているため、睡眠不足が続くと抜け毛が増えることがあります。生活習慣の悪化にも注意したほうが良いでしょう。
抜け毛がagaかaga以外かを見分ける方法(発症部位)
過度なストレスや過度なダイエット、生活環境の悪化が原因の場合、特定の部位で抜け毛が集中するということは少ないです。しかし、 agaでは額の生え際や頭頂部といった特定の部位で抜け毛が集中します。額の生え際や頭頂部からの抜け毛が増えた時は、agaである可能性が高くなるでしょう。
aga以外に原因がある場合、その原因さえ取り除けば、抜け毛が治まり、髪の毛が戻ってくることが多いです。しかし、 agaの場合は一度発症すると、自然に抜け毛が治まることは期待できません。agaの症状が進行すると、額の生え際から後退し、頭頂部の薄毛と繋がってしまう恐れがあります。
抜け毛がagaかaga以外かを見分ける方法(軟毛化)
発症部位の他にも、抜け毛の質でagaなのかどうか見分ける方法があります。どんな質の抜け毛だとagaの可能性が高いのか、それは 毛根の細い抜け毛が増えた時です。健康で正常な抜け毛だと、毛根に膨らみがあります。
その他にも見分けられるのが、軟毛化の含有程度 です。軟毛化とは本来、成長期に硬く長く太い髪に育つのですが、agaを発症すると何らかの原因で成長期が短くなる為、 十分に育たない細く短い髪となる 事を言います。
agaの症状が進むほど、軟毛化含有割合が増えていきます。軟毛化が進み、「地肌が透けて見えるようになる」「分け目が目立つようになる」「髪のボリュームが少なくなる」といった症状が見られたらagaに注意。逆に毛根の先に細い髪の毛が付いている抜け毛が増えた時は、ストレスや栄養不足、血行不良に原因がある可能性ありです。
aga以外の抜け毛にaga治療薬を使って効果はあるのか?
agaには有名なプロペシアというaga治療薬があります。agaによる抜け毛や薄毛の予防が期待できるものの、aga以外の抜け毛や薄毛にも効果があるのかどうか気になりませんか?そこでaga治療を行うクリニックにて質問してみたところ、プロペシアの効果はagaのみとのことです。ストレスやダイエット、生活環境が原因となる抜け毛や薄毛では効果が期待できないことが分かりました。
プロペシアの他にも、リアップ(ミノキシジル配合)という発毛剤があります。ミノキシジル配合のリアップは、血行促進効果がある成分です。リアップの公式サイトにて効果・効能を確認してみると、壮年性脱毛症という記載がありました。
年齢30歳から44歳までを壮年と呼んでいるため、10代20代でも発症するagaと違うイメージを持ちませんか?年齢が違うだけで、壮年性脱毛症もagaも同じ男性ホルモンが原因となっています。10代20代の薄毛の方でも、リアップの効果が期待できるでしょう。
ただし、ストレスによる血行不良が原因となる抜け毛の場合は、効果が未知数です。あくまでもaga、壮年性脱毛症用の発毛剤と考えたほうが良いでしょう。
育毛剤は抜け毛や薄毛の改善が期待できる?
AGA治療薬、発毛剤の他にも、抜け毛や薄毛の改善が期待できるのが育毛剤です。育毛剤によってはagaはもちろんのこと、aga以外の抜け毛や薄毛でも改善が期待できます。いくつかの育毛剤を紹介しておきましょう。
育毛剤名 | 主な配合成分 |
イクオス | アルガス2 |
プランテル | ペブプロミンα/リデンシル |
フィンジア | キャピキシル/ピディオキシジル |
イクオス育毛剤配合のアルガス2は、発毛促進と保湿が期待できる成分です。さらに男性ホルモンDHTを抑制するオウゴンエキス、ビワの葉エキス、ヒオウギ抽出液なども配合しています。ニンジンエキスやドクダミエキスなど、血行促進成分も配合しており、血行不良による抜け毛や薄毛の改善も期待できるでしょう。
プランテル育毛剤配合のペブプロミンαとリデンシルは、ミノキシジル系成分よりも高い作用が期待できます。agaの他、ストレスや睡眠不足による抜け毛や薄毛でも改善が期待できるでしょう。
フィンジア育毛剤配合のキャピキシルはDHTの抑制、ピディオキシジルは発毛促進が期待できる成分です。さらに毛穴を開かせるカプサイシンも配合、育毛成分が頭皮に浸透しやすいという特徴があります。頭皮が硬く、育毛成分が浸透し難い額の生え際に見られる抜け毛や薄毛対策にピッタリです。
育毛剤で改善できない場合は?
育毛剤配合の成分は植物由来やアミノ酸由来の成分が多いです。プロペシアやミノキシジルといった医薬品成分ではないため、副作用のリスクは低いですが、その代わりに作用が穏やかになるでしょう。育毛剤では改善できなかった場合は、AGA治療薬に切り替えてみて下さい。
ただし、AGA治療薬でも効果が出るまで3か月から6か月はかかりますので、継続することが大切です。AGA治療薬の効果も出ない時は、医師に相談してみましょう。
まとめ
ここまで抜け毛でagaなのかどうか、見分ける方法を紹介してきました。agaである可能性が高い抜け毛を簡単にまとめると次のようになります。
急に抜け毛が増えた時
額の生え際から抜け毛が増えた時
頭頂部から抜け毛が増えた時
額の生え際と頭頂部の両方から抜け毛が増えた時
毛根の細い抜け毛が増えた時
agaである可能性が高い抜け毛についてご紹介してきましたが、抜け毛や薄毛の原因が何なのか、実際自分では分からないことはありませんか?自分では判別できない時、不安な時は、一人で悩まず、病院の皮膚科や皮膚科クリニック、AGA専門クリニックなどで診断を受けると良いでしょう。